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阪神タイガース伝説の大投手江夏豊、その魅惑の世界に迫ります。
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■ 二宮清純さんは、現在、スポーツライターとして精力的に活動しています。野球、
  サッカー,格闘技、F1、相撲など活躍の間口は非常に広いのですが、原点はやはり、
  プロ野球にあると思います。それというのも、プロ野球の評論はプロ野球OB選手とは
  一味違う、冷静で、単純な勝ち、負けを超えた深さがあります。
■ スポーツライターとしては、故山際淳司さんが草分けとなります。有名な江夏豊の
  日本シリーズでの名リリーフを描いた名著「江夏の21球」があります。山際淳司さん
  はどちらかと言えば、選手および勝負を物語として美しく表現するタイプでした。
  一方、二宮清純さんは、時代を反映して、最近のスポーツ医学にも精通していて
  物語として語るのでなく、やや科学的に、客観的に評論するタイプだと思います。
  しかし、根底に流れるのは野球が心底好きで、野球をビジネスでなく、心底好きな
  プロ野球選手、江夏豊、野茂英雄、野村克也などが取材対象となっているのです。
■ 二宮清純さんが江夏豊をどうみていたか、一例は、野茂英雄を描いた傑作
   ドジャー・ブルーの風での江夏豊vs二宮清純の特別対談です。野球の楽しさ、面白
  さと同時に、投手の技術論まで深く語り合った対談は圧巻です。
■ さらに、江夏豊を論じた、ニッポン放送で放送した「二宮清純プロフェッショナル列伝」
  での江夏豊評は本当に的を得ていると感じました。二宮清純さんは江夏豊のことを
  「天才と秀才の両性具有」・江夏豊」と表現しました。この江夏評を一部、引用します。

  江夏豊は伝説の宝庫である。
  阪神、南海、広島、西武でプレーした18年間で数多くの逸話を残している。
  球が速くてコントロールが抜群によく、その上、コンピューターのような頭脳を持って 
  いた。 配球もいつの試合でどの打者にどんな配球をしたのか細かく記憶していた。
  その記憶力に加えて観察力にも優れていた。バッターの構えを見て狙い球がわかっ
  たという。
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  野村克也楽天監督も「今、野球の話ができるのは江夏と落合だけや」という。
  彼らはプロの中のプロ。彼らの野球はアカデミズムの域に到達している。
  二宮氏は「江夏は天才と秀才の両性具有」だという。
  長島茂雄は天才、王貞治は秀才。普通はどちらかなのだが、希に天才と秀才の 
  両方を 併せ持つ選手がいる。それが江夏豊であると。
  それは、江夏がとにかく野球が好きだったということに尽きる。
  江夏は常にボールを握っていた。感触を忘れないために眠るときも握った。
  広島時代、宿舎で同室になった衣笠祥雄がこんな逸話を語った。
  江夏が布団に寝転がって天井にボールを投げる。また取る。
  天井にボールをぶつけてはまた取って投げ上げ、何度も繰り返す。
  衣笠が見上げると、天井にたったひとつのボールの跡が点になって残っている。
  恐るべきコントロールは、こうした陰の努力で養ったものだった。
  努力という言葉も違うのかもしれない。江夏はただ野球が好きだった。
  やらされたわけじゃなく、ボールから離れられなかった。

 今後、江夏以上の投手が現れるかという命題は、すなわち江夏以上に野球が好きな
 選手が 現れるかということを意味する。 
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プロフィール

横浜虎キチ、68才。
江夏、村山、田淵時代以来の虎暦40年、現役では福原忍投手のファン。
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