江夏豊と江川卓

2010年7月24日　ＴＢＳ ＴＶのドキュメンタリ番組「バース・デイ」で、わが江夏豊と江川卓
の対談が実現しました。
江川卓といえば、阪神ファンからすれば、故小林繁氏との黒い電撃トレードで巨人に移籍
した憎き巨人のエースとして活躍しましたが、阪神が強かったバース、掛布、岡田時代の
憎き巨人のエースでした。わたし達、阪神ファンは江川の耳焼きと揶揄していました。
番組では、オールスター連続三振記録の裏話を中心に、以下のような内容でした。

　■　高校時代から怪物といわれた江川だが、江夏が
　　　いうには、怪物だったのは、入団から５年までで、
　　　あとは並みの投手だったとはっきり言ってました。
　■　江夏と江川の共通点は指が短かったので、球種
　　　は主にストレートとカーブの２種類だけで勝負して
　　　いた。
　■　江夏のオールスター連続９三振の時に、最後の
　　　打者、加藤秀司のファールボール、捕手の田淵
　幸一に向かって”捕るな”と言ったのは全くのデマで、本当は"追うな”と叫んだ。
　ファールが上がった瞬間、スタンドに入ると確信したので、追っても無駄で、早く座って
　くれと思ったので”追うな”と叫んだという真相を語ってくれました。
　■　9連続三振の前の記録は金田正一の７連続三振だった。　江夏が記録達成した時
　　　金田はあまり良い顔をしなかったそうで、あんな投手になりたくない、”記録は破られ
　　　ためにある”と遠慮せず、ずばずば語ってくれました。
　■　1984年のオールスター第３戦、8人まで連続三振を達成した。
　　　　9人目に迎えた近鉄、大石大二郎にカーブを投げて、二塁ゴロとなり9者連続はなら
　　　　なかった。江川は「江夏さんの9連続三振を抜く新記録の10者連続を狙っていた。
　　　　9人目に振り逃げさせようとして（振逃げも確かに三振には違いないが）カーブを投げ
　　　　たと言っていました。
　■　これに対し、江川は9連続があってはじめて10連続だろう。大学出の江川君にこんな
　　　単純な計算がわからんはずがなかろうに！　それは江川君の詭弁でしょう！とからか
　　　っていました。

　まあ、阪神ファンのわたしにとって、現役時代の江川は憎き存在でしたが、時代も流れ、
　江夏の前には、さすがの江川も”可愛いやっちゃ”と思われてしまう位、貫禄の違いを
　みせていた、楽しいTV番組でした。

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