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阪神タイガース伝説の大投手江夏豊、その魅惑の世界に迫ります。
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■ 入団時に提示された背番号は「1」、「13」、「28
    1967年ドラフト1位指名された江夏は入団前に提示された背番号は「1」、「13」、
         「28」であった。江夏は自分がつける背番号をどのように選んだのか?興味ある
    問題ですが、江夏は作家小川洋子さんとの対談で次のように語っています。
    「僕は完全数なんてもちろん知らないし、”末広がりで縁起がいいか”というくらい
    の理由で28番にしたんです。13番は、”十三の金曜日”という訳でもないけれど
    、なんとなく避けた。 1番はつけたかったけれど、あえてやめました。当時の僕に
    とっては、1番はあくまで鈴木啓示(近鉄)の背番号だから、真似したくなかった。」

    背番号「1」は高校野球のエース投手がつける背番号。また、1年前に近鉄に入
    団した快速球投手鈴木啓示の背番号は「1」であったが、強いライバル意識があって
    あえてはずした。背番号13は初めから、論外だったようである。
    背番号「28」にもそれまで有力な投手はいなかった。この背番号28が特別な美
    しい数字であるなど、江夏は知るよしもなかったわけですが、新しいエースを目指
    して28を決断し、結果的には最も美しい栄光の背番号を背負うこととなった。 
 
 
■ 江夏豊の背番号28は完全数

3473907214.jpg    作家小川洋子が「博士の愛した数式」で見事に表現した背番号
    28の美しさ、それも他でもない江夏こそがこの背番号担う最も
    相応しい選手と讃えている。
    「28」が数学でいう完全数だからです。完全数とは自分以外の
         約数の和がちょうど等しい数をいう。また、1から始まる自然数
        の和に等しいというさらに美しい性質もあります。このような性質
        はいわば、神様が隠している自然の美しい秩序と言われています。
    このような美しい性質を持つ数字は自然数の中でも極めて少なく1~
    100まででたったの2個しかないのです。「6」と「28」だけです。
    歴代の背番号28の選手は下の表の通りです。江夏豊が燦然と輝いて
    います。
    現役では福原忍。阪神のエースと期待されながら、ケガに泣く日が続い
    ていますが、江夏に続く快投をぜひ期待したい。

    蛇足ながら、もう一つの完全数「6」。その背番号は金本知憲がその栄光を
    いかんなく発揮している。もう決して破られることのない連続フル出場記録
    チャンスでの勝負強さなど、まさに金本が完全数背番号6に相応しい選手。
    歴代では藤田平、和田豊がいる。
    もう一つ、藤川球児の背番号22と金本の背番号6を合計すると28、完全数
    である。今の阪神タイガースを背負う投打の大黒柱がこの背番号を持つのは
    偶然ではなく、必然かも知れない。
    
背番号28 歴代の選手             出展:背番号別選手変遷表
1937-1941年 青木 正一 1964年 福塚 勝哉
1942年 金田 正泰 1965-1966年 室山 皓之助
1949年 田宮 謙次郎 1967--1976年 江夏 豊
1950年 河 文雄 1976--1980年 長谷川 勉
1952-1954年 小島 勝治

1981-1994年

中田 良弘
1955年 横山 国夫 1995--1996年 グレン
1958-1959年 西尾 慈高 1997-1998年 定詰 雅彦
1961-1963年 梅本 正之 1999年- 福原 忍

■ 背番号28は阪神時代だけ

    自分の意思に反して、否応なく阪神から南海にトレードされた江夏は、きっぱり
    阪神と決別したと思われる。南海に移籍後も栄光の背番号28をつけることが
    できたのに、それをやらず17をつけた。その後、広島、日本ハム、西武と移籍
    し、かなり活躍したが、もはや、背番号28をつけることはなかった。
    江夏の完全数背番号28はやはり、阪神タイガースであってこその栄光である。
    なぜなら、江夏は阪神タイガースに最も似つかわしい選手だから。
    なお、現在江夏が監督をしているプロ野球マスターズの「東京ドリームス」では
    やはり、阪神時代の栄光背番号28をつけてファンを楽しませている。

チーム 阪神
(19671975)
南海
(1976-1977)
広島、日本ハム
(1978-1983)
西武
(1984)
ブりューワーズ
(1985)
背番号 28 17 26 18 (86)

■ 背番号28は永久欠番にふさわしくない
     
     阪神タイガースの永久背番号はご存知、藤村富男の背番号「10」 村山実の
     「11」 吉田義男の「23」である。
     藤村富男、村山実、吉田義男、3人とも阪神タイガースに偉大な功績を残した
    人で誰も異存はないだろう。  
     しかし、江夏も負けず劣らず偉大な功績の残したが、殿堂入り的な人物では
     ない。いつまでも記憶に残る伝説的な大投手である。永久欠番でなく、いつま
     でも使える栄光の背番号としてずーと末永く続いて欲しい背番号である。

■ 阪神を去った日も28日

     もめていた江夏の南海への移籍、阪神球団の契約更改交渉は決裂したまま
     だった。
     しかし、1976年1月28日、江夏豊と江本孟紀の実績差が考慮され、
     (阪神:江夏豊・望月充 南海:江本孟紀・長谷川勉・池内豊・島野育夫)の
     2対4の大型トレードが成立した。
     不思議なことに28日が阪神を去る日となった。偶然とはいえ、完全数28とは
     何かの縁、神様が江夏に提示した数字である。  

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横浜虎キチ、68才。
江夏、村山、田淵時代以来の虎暦40年、現役では福原忍投手のファン。
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